保護犬を引き取りたいといっても、年齢を理由に断られるケースがあります。終生飼える保証がないからという理由です。その一方で、保護犬を引き取った方がその犬を返却したり、遺棄するケースも稀ではありません。その度にボランティア団体が辛い思いをしながら走り回っています。そして、善意の寄付を募ります。
このような状況であれば、犬と暮らすことを望む高齢者が、ペット信託のもとに保護犬を引き取ることは、望ましいことではないかと考えます。
犬が大好きで一緒に暮らしたいのに、年齢だけを理由に断るのはいかがでしょう。もしもに備えて、引き取り手と飼養費用を用意したうえで、犬との暮らしをすることは、まさに「三方良し」だと思うのです。
飼い主との別れを再び経験させたくないという、ボランティア団体の皆さんの気持ちもわかります。しかし、現状を少しでも良い方向に変えることができるならば、原理原則だけに縛られずに柔軟に対応すべきです。そうすればもっと不幸な犬たちのために、エネルギーをさくこともできます。